だからこういう初心者を騙すような記事は好きじゃないんだ。
データやグラフを見るときに注意するポイントを紹介するよ。
投資に関するオカルト論
例えば、タピオカが流行ると暴落がくるということがまことしやかに言われています。
そしてそれを取り上げた記事がいくつもあります。
こんな記事構成ですね。
1.最近ブームのタピオカについて
2.タピオカの売上グラフと日経平均株価の推移を表したグラフを重ね合わせる
3.確かに相関性が見える。
4.次のタピオカブーム時は要注意か?
基本的には、タピオカの売れ行きと日経平均株価の推移を現したグラフを重ねたグラフを示し、
という論旨です。
でも次の文章を見れば、絶対に考え方が変わるから是非読んでみてね。
“正しい”データの見方
ではここで少し考えてみてください。
世の中に食品やブームは沢山あります。
その統計データというのは、無限に作れるわけです。
その中を探してみれば、日経平均株価と似た動きをしているものなんて、沢山あるわけです。
もうわかりましたね?
つまり、タピオカブームでなくても、例えば、
大根の消費が増えた時でも、
人参の消費が落ちた時でも、
交通事故が増えた時でも、
平均気温が低い時でも、
山登りブームの時でも、
自転車がブームの時でもいいわけです。
要するに後付けです。
○○という事象が起こったから、暴落が起こったのではなく、暴落が起こったあとに、自分の解釈に都合のいいデータを選んでいるだけです。
度々こういう指標があって~という専門家がいますが、
過去の解釈にはなりますが、未来を見通せるわけではありません。
つまり
(嘘)この指標が出たから、暴落している
(真実)暴落した後にその解釈に合わせた指標を持ってきている
というだけなんです。
これは、タピオカのようなわかりやすいもの(ある意味ネタ記事?)だけではありません。
データやグラフはいくらでも作れるということを一度考えてみましょう。
もし経済学者や経済評論家が指標を使って株価を予測できるのであれば、今頃、全員億万長者です。長者番付は全て学者で埋まります。
現実そうはなっていないですよね?
統計マジックに騙されない
まとめられた統計やデータを見るときは、こんな改竄が可能なんだと意識しましょう。
・グラフはいくらでも都合のいいように見せることができる。(見せ方の改竄)
・論旨が「原因→結果」でも、資料は「結果→原因」で作成できる。(因果関係の改竄)
・論旨に合う期間だけを切り取ることができる。(期間の改竄)
特にテレビ番組のワイドショーは、嘘ではないが、真実でもない統計や誤解するようなデータの見せ方が非常に上手です。
俗に統計マジックと呼ばれます。(露骨に嘘だと放送法に抵触してしまうのでいい塩梅が難しいんですね)
テレビというのは、広告業です。視聴率をとることが最大の目的なわけです。
視聴者の気持ちを高揚させて、夢中にさせることが目的であって、真実でなくても問題ないわけです。3%真実を見抜く人がいても、97%が面白がってくれる内容をつくる方が得なんです。
情報を受け取る際は、TVに限らず、ネットの記事でも何でも、鵜呑みにせず一度、自分できちんと考えてみよう!ってことが言いたいんだ。
また、情報商材屋、詐欺師もこういう指標を持ってくるのが上手です。
情報リテラシーの低さは、情報化社会において命とりです。
「データを見たら、まず一度は疑ってみる」必ず実行しましょう。
<了>